【書評】何かと話題の式の前日を読んだ
式の前日 (フラワーコミックス)
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まず、届いた時に大判サイズじゃなくて普通の単行本サイズで
ちょっと驚いた。でも、よく考えたらフラワーコミックスだから
大判なわけないんだよね。
NEVERまとめでかなり評判になっていたこの本。
朝日新聞の書評で褒められていたのがtwitterで拡散し、
あっという間に3刷までいったという本作。
実際ステマじゃないかというので2ちゃんねるでスレットが立っていたが、
確かにステマっぽい(笑)
だが、読むと作者の上手さに感嘆させられる。
皆が絶賛するのも読むと納得する話の出来だと思う。
全5編の短編のなかで個人的には
表題作の式の前日は確かにいいのだが
僕は2つめのあずさ二号で乾杯を進めたい。
ちなみに読み終えた直後僕はtwitterでこう呟いた。
なぞちゅう@nazotyuu読み終えた時の読了感が本当にいい短編小説を読んだ感じだったのだ。何かと話題の漫画式の前日を読む。この読了感は浅田次郎の短編小説を読んだ後のような気持ちだ。確かに上手い。小説の原作があるような作品の感じ。ちょっと物語の視点をずらす感じはマンガ家といういうより小説家にこの穂積という作家さんは近いのかもしれない。
2012/10/22 20:09:38
最近では乙一さんの作品の読了後に似たような感じになったと思う。
小説の場合もいい意味で裏切られた!!
と感嘆の声を上げることはあるけど
漫画では久しぶりだった。
僕ら読み手が読みながら勝手に物語(ストーリー)を保管しているんだと
改めて体感させてもらった。
その分裏切られた時の感じはすごく心地いい。
何か早くも映画化の話があったりなかったりするらしいが、
これは漫画ならではの感覚をまず味わってからにしてほしい。
一時はあまりの人気でAmazonで3000円とかプレミアが付いていたが、
今なら増刷されて手に入りやすいと思う。
話題のうちに読むのもよいが、ちょっと寝かせて
そういえば話題になってたなぁ
と時間をかけてから手に取るのもいいかもしれない。
心に響く作品を欲する時、ちょっとジーンとしたい時
そんなシュチュエーションの時に読んで欲しい。
でわでわ、またね。