なぞちゅうのはてなブログRX

30代の特撮好き。特撮以外も雑多に好き。好きなモノを好きな時に色々書くブログ

2019.6.17 読書感想文 文系オタクの私が教えるバズる文章教室

 

この本は本屋でたまたま見つけて

その時は買わなかったんですけど

やっぱり気になって結局 Amazon で

買ってしまいました。

 

文芸オタクの私が教える バズる文章教室

文芸オタクの私が教える バズる文章教室

 

 

帯に一流作家たちが共鳴!

はてなブックマーク年間ランキング2位って

書いてあってはてブでバズったのか〜

なら面白そうだなと思ったのと

バズる文章教室って言う

このタイトルが秀逸だなと思ったんです。

 

誰でも一度はバズりたいじゃないですか?(違う?)

 

じゃあどこ行ったらバズる文章が書けるのか。

バズる文章とはどういうものなのかが

有名作家の文章を例にあげて赤ペン先生方式で

ここがそのポイントだよという感じで

解説してあります。

 

この解説がまたオタク的で素晴らしい。

なぜその文章が人を引きつけるのか

テクニックを改めて見せられると

あぁ、なるほどとなるもんです。

 

自分的にあぁ、なるほどなとなった部分は

文章はリズムだという項目。

 

本の中では村上春樹さんを

例にあげているんですけど、

ちょっと引用。

 

(63P)

具体的に村上春樹さんの文章を検証してみましょう。

秘密はここ。

 

おいらの言ってることはわかるかい?

踊るんだ。踊り続けるんだ。

何故踊るかなんて考えちゃいけない

 

という書き出しの箇所が短くリズミカルですね。

 

なぜリズミカルに感じるかと言うと

文章の切れ目を数えてみれば

後半が大体5音9音で揃っているからです。

 

おいらの(4音)言って(3音)いることは(5音)わかるかい?(5音)

踊るんだ(5音)踊り続けるんだ(9音)

何故踊るかなんて(9音)考えちゃいけない(9音+ゃ)

 

例えば言葉のリズムについて

『言語学大辞典』(亀井孝ほか編)によると

こんな風に説明されています。

 

「ある発話において、音の強弱、高低、長短などに関する

一定のパターンが繰り返し現れ、個々のパターンに要する

時間がほぼ等しいとき、そこにはリズムが見られる」と。

 

つまり言葉のリズムとは「一定のパターンの繰り返し」。

そして村上春樹さんの文章は

言葉の切れ目毎の音節の数がずっと一定なんです。

では(リズム感がない人は)

どうすれば、いいリズムの文章が書くことができるのでしょうか?

生まれつきリズム感のない私のような人には

1文を短くすることをお勧めします。

 

自分は今これを話しながら

音声入力で書いてるんですが、

音声入力で文章を書く場合も

やはりリズムで書いてるんですね。

 

一文一文短く話すことでいい感じに

自然とリズムを刻めているのかもしれません。

 

どうしてその文章が魅力的なのかということが

こんな感じで解説されてるので

納得感がすごい。

なんか自分も書けそうな気になってくる不思議。

 

他の例としてあがっていたのが

星野源さんの未熟力とか

阿川佐和子さんの声掛け力だとか

ポイント解説がとても秀逸です。

 

オタクとはやはり

理屈を解説する力のある人なんだな

と改めて感じました。

 

解説を読んでほほぉとなりたい方。

おすすめです。

 

今日はここまで。